子育てon Time

保育士でも母親になると、様々な事で悩みます。知らなかった事を沢山知ることが出来ます。世の中の子育てした人、している人、支援している人には頭が上がりません。そんな私が思った事をまとめていきます。

完全母乳と保育所

長男は三ヶ月の終り、四ヶ月近くから保育所に預けました。完全母乳にしたかった為、保育所に冷凍母乳を持っていく…という選択をしました。


《事前準備》
⚫︎保育所見学の際に冷凍母乳を預かって貰えるのか確認する。
⚫︎哺乳瓶で母乳をあげる機会を週に何度か作る。
保育所に預けると決めたなら、なるべく早めに機会を作った方が良いと思います。お茶や離乳食が始まる前の低月齢で預けるなら尚更。赤ちゃんは慣れない環境で、初めて哺乳瓶を使っても、数日間…一週間以上飲まず食わずを貫ぬく場合があります。その様な場合、本来なら慣らし保育は終わっている時期なのに、脱水の危険を回避するために、お昼頃に保育所から呼び出される方もいます。
例え入園前にお家で10ccしか飲めなくても、経験があるのと無いのとでは大違いです。
⚫︎粉ミルクのアレルギーがないか確認しておく。
→いくら冷凍母乳で頑張ろうと思っても、搾乳量が追いつかなかったりして粉ミルクを足すかどうか…という場面が出てきます。その時の為に、一応粉ミルクでアレルギー症状が出ないか確認しておいた方が良いと思います。

《預け始め》
⚫︎保育所で一回にどれだけ飲めるかわからないので、なるべく少量ずつ小分けにしてパックし冷凍します。
→一回目に飲めなくても、小分けにしていれば再チャレンジする事が出来ます。冷凍母乳は一回解凍してしまうと、使い回しは出来ないためタイミングが合わなかったりして飲めないと捨てる事になってしまいます。また、小分けにしておくとその時の子どもの状況に合わせて量を調節出来ます。(例えば150cc→50cc×3パック、もしくは30cc×5パックなど)保育所に慣れてきて、飲む量が安定したら、1パックあたりの量を増やしていけば良いと思います。)

《搾乳》
⚫︎手絞りに慣れる。
→機械でしか絞れないと、仕事先などで絞る事が出来ません。なるべく手絞りに慣れていた方が良いと思います。時間も手早く済みます。
⚫︎絞るタイミング
私は職場に哺乳瓶も冷凍庫も揃っていましたので、問題なく搾乳出来ました。出勤して仕事を始める前、お昼ご飯を食べる前後、帰る前に五分ずつ時間を作れれば結構絞れました。レンジのある職場であれば、哺乳瓶とレンジで消毒出来るキットを置かせてもらえれば出来ると思います。飲む量が安定して増えてくると、1日に400cc近くの冷凍母乳が必要だったので、土日や家でもチョコチョコ絞りながらやりくりしていました。でも、正直皆さん全員が400cc毎日持っていけるか…と言えば、一概に出来るとは限りません。大抵のお母さんは、多くても80ccを2回分くらい持ってきて、足りなければ粉ミルクを足してください…と言われます。私もたまに足りなかったり、子どもが飲むと思って解凍したのに飲まなくて、時間をずらして粉ミルクにしました…と言われた時がありました。

《成長につれて…》
⚫︎『完全母乳』ではなく、『出来る限りの完全母乳』を目指す。
→私はそれこそ牛のように母乳が出たので、子どもの飲む量が増えると共に、搾乳量も増やす事が出来ました。一番多い時で80cc×2パック+30cc×2パックを持って行ってました。ちなみにこうしておくと、飲むかな…と先に30ccの方を解凍し、飲みそうだったら残りの80ccも解凍する…という方法が取れ、無駄になる事が減ります。
しかし、これだけ絞るのは大変な時もありました。なので、足りようが足りまいが、冷凍母乳を保育園に持って行ってるだけで、私頑張ってる!!と思うことにしました。本当に、冷凍母乳を持っていく親御さん自体あまりいません。入所面接では持っていきます…と仰るのですが、やはり大変で、初めて2ヶ月後くらいには、家では母乳、保育所では粉ミルク…になるケースが殆どです。でも、それでも良いと思います。もちろん、過去にはお子さんが牛乳アレルギーで、代替粉ミルクは使わない代わりに、お母様が除去食を食べて、断乳するまで冷凍母乳を持ってこられた方もいらっしゃいました。でも、100人のうち1人もいないくらいです。女神かスーパーウーマンか?!と思った程です。
もし搾乳が大変で、少ししか持って行けなくても、その少しを持っていく事自体が、賞賛に値すると思いますし、もし途中でやめたとしても、出来る範囲で母乳を飲ませる機会は増やせたと、自分を褒めてください。

《粉ミルクにするという決断》
母乳が出なかったり、条件が厳しくて粉ミルクにする事は、それはそれで大変な事です。私は母乳だったので、おっぱいの時間だわ〜服をペロッとめくってあげて〜はい、終り…でしたが、粉ミルクを作るとなると、泣く子を待たせながら粉の量を計り、お湯を入れて、冷まして…あげ終わってからも、洗って消毒して…と、手間がかかります。だから、むしろ家でも粉ミルクの親御さんは凄いなー…と思います。眠い目を擦りながら、夜中にミルクを作る…凄い事です!!多くの母親はやっているわよ。と思う人もいるのかも知れませんが、だとしたら、世の中のやってる人みんなが凄いのだと思います。だから、粉ミルクを使うという決断をした方も、自分を褒めてくださいね。

保育士であればこそ子育てに悩む

皆さんの保育士に対するイメージってどんなものですか?ただ遊んでるだけの人?偉そうに色々言ってくる人?それとも子育てのエキスパート?教育者?

保育所によって理念は違うし、保育の仕方や取り組み方も千差万別です。だから、一概に保育士とはこういう人です…とは言えませんが、少なくとも保育士は集団で子どもを見る事、客観的に子どもを見る中でその子にとって最善の方法を考えることにおいてはエキスパートであるべきだと思います。…が!!実際に自分の子どもを育てることに関しては全くエキスパートのエの字も無いのです。

①客観的と主観的
仕事でお子様達を預かる場合、どんなに可愛くても、どんなに愛情を感じても、保育士は客観的にその子の様子を観察し、家庭状況も客観的に考慮します。子どもの気持ちを汲み取る為にその子がどんな風に考えているのか、『立場になってみる』事はありますが、そこに実際の起伏ある感情が押し寄せるわけはなく、どこまでも冷静で、やはり客観的なのです。
だからこそ、適切な対応を思いついたり、冷静にカリキュラムを組むことが出来るわけです。親御さんから困っている事を相談されると、親身に一緒に考えますが、そこに飲み込まれるような怒りの感情や、底の見えない不安感はありません。親御さんがその様な感情を感じているのだろうな…と、『立場になってみる』事は出来ますが、実際にそれらの感情に飲み込まれてしまうことは無いのです。だから、「こういう方法もありますよ。」と案が思いつくのです。もちろん、たくさんの子どもと家庭を見てきた経験もありますが。。

しかし、実際に親になってみると、自分の子ども=自分という構図が出来てしまいます。誰かに子どもの事を言われたら、自分の事を言われた様な気持ちになる、子どもが泣くと自分も悲しくなる、子どもが怒ると自分もイライラしてくる…。保育士では母親ほどこの感情を強く感じる事はありません。
この押し寄せる感情に飲み込まれながら子どもを育てる事…これが一番大変なのだと思います。だからこそ、保育士だって親になると、この感情をどうしていいかわからなくなってしまうのです。

②理想と現実
保育士として経験を積んでいればいるほど、理想があります。素敵な家族、素敵な親御さん、素敵な子どもにそれだけ沢山出会えると、それだけ更に苦しみは増します。
例えば、保育士は母乳をあげる事は出来ません。だから、寝かしつけの方法やコツを身に付け、その子にあった方法をどんどん試していきます。でも、自分の子どもが寝かしつけで泣くと焦ります。イライラします。仕事では一時間以上平気で抱っこして、時間をたっぷりかけて布団にそーっと下ろすことが出来るのですが、母親として子育てをしていると、20分抱っこしていると、他にやりたいことが山ほどあるのに…と思い始めます。焦って布団に降ろしても上手く置けずにまた泣いてしまう…そしてイライラし始めます。仕事では上手く出来るのに、どうして今それが出来ないの!!と、更に自分にイライラします。母親としても、保育士としても挫折を感じます。更に上手く寝かしつけられている親御さんに出会った事があれば、尚更、私は保育士なのに、どうして出来ないのだろうか…と、自分に対する嫌悪感は増していくばかりです。

③手抜きの方法も素晴らしい家庭も知っている
保育所には共働きの家庭が沢山あります。本当に皆さんの仕事に子育てに…と日々奮闘され、素晴らしいと思います。お手本の様な朝食を食べさせている家庭、手作りの持ち物を沢山作ってあげている親御さん、いつも身綺麗にしているお母様…実際自分が子育てを始めると、朝なんて忙しくてパンと牛乳とバナナで精一杯だったり、手作りのものなんて沢山あるアイテムの中の一つくらいしか作れなかったり、自分の見かけなんて後回しで髪の毛セットする気力も無いし…。そうすると、今まで見てきた輝かしい家庭と親御さん達が頭に浮かび、どうして私にそれが出来ないのだろう…と自己嫌悪に陥ります。何が子どもにとって『最善』であるかわかっているのに、自分の『ベスト』はそこまで達しないのです。

④「保育士さんだから…」と言われる悲しさ
上記のことから、すでに自分に自己嫌悪し、子育てに対する自信はすっかり失っているにも関わらず、他の人からは「保育士さんだから、上手く出来るよね」と言われるのです。実際は上手くいっていないのに、当たり前に出来るよね…と言われると、誰にも悩みを相談出来なくなります。誰からも「気を楽に」とか、「少し手を抜いて大丈夫」とか言ってもらえないのです。

添い乳のデメリット

私は長男の寝かしつけを添い乳で行いました。その時に感じたデメリットを載せます。

(※ただし、私が感じたデメリットを全ての人が同じように感じるとは限りません。子どもによって、親によって、周りの理解によって違いがあるものだと思います。)
★『添い乳のメリット』の記事も一緒に見てください★
 
①一人で再入眠出来ない
 
添い乳で寝かしつけると、どうしてもおっぱいが無いと眠れない習慣がついてしまいます。夜中でもお昼寝でも、成長すればするほど、断乳もしくは卒乳するまで寝つきと再入眠はおっぱいが無いと出来ない状態でした。なので、少しでも眠りが浅くなると愚図りだします。
 
②夜泣きの回数が減らない。特に朝方。
 
眠りが浅い時間帯になると、どうしてもおっぱいが無いという違和感に気付いて泣き始めます。とくに朝方は30分に一回くらい愚図っていました。
 
③乳首が荒れる
 
最悪の場合、夜中じゅう吸われているか、おっぱい丸出しのままこちらも寝落ちしてしてしまったりするので、荒れるわ乾燥するわ…で、結構ヒリヒリします。
 
④詰まりやすい
 
寝ている状態で授乳しているので、均等に乳首に圧がかかりません。その為、圧のかからない部分が出てきてしまい、朝はおっぱいの内側だけカチンコチンだったりします。
 
⑤寝返りが打てない
 
これは私にとって結構なストレスでした。例え断乳・卒乳しても、それまでくっついて寝ていたのですから、すぐに身体が解放されるわけではありません。無意識におっぱいを求めてきたり、密着を求めて来たり…と、添い乳を無くしても暫くは寝返りが打てませんでした。
 
⑥非常事態に動けない
 
実際にあったのは、夜中に突然吐き気と寒気がしたのですが、息子がくっついていて動けませんでした…。あの時は地獄かと思いました。また、トイレに行きたくても行けませんし、寝かしつけてから大人の時間…というのも取れません。
 
⑦ドライブ中のお昼寝が大変。
 
息子は車の振動で寝るタイプでは無かったので、ドライブ中に眠くなるとギャン泣きでした。かといって、高速等で走っているときはとまることも出来ないし、チャイルドシートから降ろすわけにもいかないし…。
 
 
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次男は添い乳にしなかった理由とその経過
 
添い乳でしか寝ない子が保育園に入ったら…

添い乳のメリット

私は長男の寝かしつけを添い乳で行いました。その時に感じたメリットを載せます。

(※私が感じたメリットを、全ての人が同じように感じられるわけではありません。子どもによって、親によって、周りの理解によって違いがあるものだと思います。)
★『添い乳のデメリット』の記事も一緒に見てください★
 
①寝かしつけはとってもスムーズ
 
昼間に十分遊んでさえいれば、夕方に不意に寝ていなければ、いつもの就寝時間に子どもは既に眠くなっています。ただ、興奮して寝付けないか、疲れすぎて寝付けないか、寝るという事が怖くて寝付けないか。添い乳は入眠儀式にとどまらず、子どもの精神安定剤にもなりますから、一度おっぱいに吸い付いてしまえば、興奮は静まり不安は取り除かれ、幸せな状態で眠れるのです。泣きながら寝る事はまずありませんでした。
 
②夜間授乳はとても楽
 
身体を起こして、子どもを抱いて…という手間が無く、寒い冬は特に布団から出なくて済むので快適でした。こちらもおっぱいを出したらまた夢の中に戻れました。
 
③夜泣きに神経質にならなくて済む
 
特に我が家は夫も同じ部屋で寝ていた為、夜中に起こしてしまう事が心苦しく、なるべく静かな夜を過ごして欲しいと思っていました。その為、少し愚図ってもおっぱいをあげればすぐ静かになるので、夫を煩わせることはありませんでした。これは、旅行などに行った際も周りの部屋に対して同じことを感じました。
 
 
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長男を添い乳にした理由

①産院で勧められた。

 
初めての出産は実家近くの病院でしました。いわゆる里帰り出産です。設備やサービス重視ではなく、本当に実家から歩いて行ける…というのが一番の決め手でした。
その病院では、授乳室に常に看護師か助産師さんがいて、母親達と一緒に座りながら母乳のあげ方や育児について、または世間話まで気軽にしていました。その中で助産師さんから「添い乳のやり方は覚えておいた方がいいわよ〜。あれは楽よ!!」と言われました。実際、ベッドまで赤ちゃんを連れてきてレクチャーもしてくれました。
初めは慣れずに、赤ちゃんを潰さないか怖々していたのですが、そこまで教えてくれると、『なる程、覚えておかなくては』と思うものです。
 
②母に勧められる。
 
私の母は母乳があまり出ず、すぐに粉ミルクに移行したそうです。しかも、私が中々寝ない子だったらしく、寝かしつけに大層苦労したのだとか。しかし、当時同じくらいの時期に出産した母の友達は母乳が良く出た為、添い乳をしていたらしいのですが、『寝かしつけがとにかく楽だった』と言っていたそうなのです。その友達とは今でも付き合いがあり、やはり『あの時は添い乳してたから、寝かしつけに苦労しなかった』と言うのだそうです。
そのため、母は母乳の出る私に「添い乳は良いらしいわよ。羨ましいわ。」と何度も言ったのです。そして私も単純に『そうなんだ。』と思ったのです。
 
③『添い乳が辛かった』という話を聞けなかった
 
『添い乳が楽だった』と豪語する人は周りに少なからずいました。
「添い乳して寝たら、そのまま朝まで起きなかったのよー。」「夜泣きしてもおっぱいあげれば泣きやむから、楽だった。」「ちょっと大きくなったら、勝手にぺろっとめくって飲むから、こっちは起きなくて良いしねー。」「寒い時に布団から出なくて良いし。」
初めての育児突入者としては、それらの意見を聞くと、殆どのパターンで上手くいく…と思うのです。良く夜泣きが大変…という言葉を聞き、その経験が無い初心者は只々恐怖し覚悟を決めるしか無いのですが、それに良い方法があると聞けば、当然のように「試してみよう!」となるわけです。
しかし『添い乳して失敗した』という話は、ごく僅かか、もうこの時点で私の耳には入らなくなってしまっていたのです。
当時スマホも無くガラケーの時代。気になった事を今ほどネットで調べるという習慣はありませんでした。(特に里帰りしていた為、余計かもしれませんが…。)
 
④赤ちゃんが泣くことへの免疫が無い
 
赤ちゃんが泣くと、すぐになんとかしなくちゃ!!と思うのです。夜中に泣き出したら、両親を起こしてしまう!旦那を起こしてしまう!近所の迷惑になってしまう!!→なんとか泣き止ませなくては!…というわけで、初めは抱っこしたり、それでも泣き止まない我が子を抱いて深夜に外に出て交通量の多い道…閑静な場所は近所迷惑になると思って…を何往復もしたりしたのです。でも、そんな事毎日続きません。いくら昼に寝られると言っても、新生児の昼寝は短いものです。夜中に我が子とトボトボ歩いていると、精神的にも追い詰められてくるのです。
泣かせたくない、でもせめて家の中にいたい…となると、おっぱいで何とか泣き止ませる方法に辿りつきます。しかし、一度おっぱいで寝ると、床に置けません。何度試しても、布団に着地して手を離そうとする時に泣き始めてしまうのです。困った私…一晩中これを繰り返すのかしら…あ、添い乳しよう!!…となった訳です。
 
 
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